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VPN接続で通信速度が遅い7つの原因【対策も解説】

VPN接続で通信速度が遅い原因

VPNが遅い原因は「接続先サーバーが遠い・混んでいる」「プロトコルが合っていない」「元の回線が遅い」「端末やセキュリティソフトが邪魔している」のどれかで、当サイトの実測ではExpressVPNの日本サーバーで元回線61Mbpsに対して57Mbpsと、設定が合っていれば速度はほとんど落ちません。この記事では、VPNが遅くなる7つの原因と、効果の大きい順に試す5つの設定、夜だけ遅い・iPhoneだけ遅いときの見分け方を解説します。

「遅い」ではなく「そもそも繋がらない」「途中で切れる」場合は、別の記事で切り分けています。

もっと詳しく:VPNが繋がらない・すぐ切れるときの直し方

原因症状の目安効く対策
1. サーバーが遠い遠い国に繋ぐと半分以下になる設定1:サーバー変更
2. サーバーが混んでいる夜や週末だけ遅い設定1:サーバー変更
3. プロトコルが合っていないどのサーバーでも一様に遅い設定2:プロトコル変更
4. 元の回線が遅いVPNをオフにしても遅い回線側の見直し
5. 端末・セキュリティソフトパソコンだけ遅い、CPUが張り付く設定4:例外登録
6. 付属VPN・無料VPNサーバーを選べず常に遅い設定4:専業VPNへ
7. MTU値が合っていない特定サイトやファイル転送だけ重い設定5:MTU調整

当サイトで検証の結果、日本サーバーの速度がもっとも落ちにくかったのはです。

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まず「どのくらい落ちているか」を測る

対策の前に、VPNをオフにした状態とオンにした状態で、同じ計測サイトを使って速度を測ってください。

計測はFast.com(Netflixが提供)かSpeedtestで、見るのは下り速度(ダウンロード)とPing(応答時間)の2つです。

VPNをオフにしても遅いなら原因は元の回線で、VPNをオンにしたときだけ遅いならVPN側の設定に手を入れる価値があります。

「遅い」の基準は、使う目的で決まります。

  • Netflix:HD(720p)3Mbps以上、フルHD(1080p)5Mbps以上、4K 15Mbps以上
  • Web会議(Zoom・Teams):3Mbps前後あれば映像つきで会話できる
  • Webページの閲覧・SNS:10Mbpsあれば体感の差は出ない

(出典:Netflix ヘルプセンター・インターネット接続速度の推奨事項)

目安として、VPN経由で30Mbps出ていれば動画もWeb会議も止まりません。

海外から日本のサービスを見る人は、日本サーバーの速度だけを見れば十分です。

アメリカやイギリスのサーバーが遅くても、日本の動画を見る用途には関係ありません。

当サイトの実測:設定が合っていれば速度はほとんど落ちない

VPN接続前のダウンロード速度が61Mbpsだった回線で、接続先の国を変えて測った結果です。

VPN日本韓国香港アメリカ
ExpressVPN57Mbps53Mbps38Mbps27Mbps
NordVPN52Mbps19Mbps30Mbps22Mbps
12VPX(旧12VPN)35Mbps45Mbps33Mbps36Mbps

別の回線(接続前45Mbps)で日本サーバーを比べると、ExpressVPN 44Mbps、NordVPN 41Mbps、Surfshark 37Mbps、MillenVPN 35Mbps、CyberGhost 27Mbpsでした。

読み方は2つです。

日本サーバーなら落ち幅は1割前後、アメリカのように遠い国は半分前後まで落ちる、というのが正常な範囲です。

日本サーバーに繋いでいるのに元回線の半分以下しか出ないなら、下の7つの原因のどれかが当たっています。

もっと詳しく:ExpressVPNの評判|5年使った実測レビュー/12VPXの評判

VPN接続で通信速度が遅い7つの原因

7つの原因を、当たりやすい順に説明します。

原因1:接続先のサーバーが遠い

VPNの通信は、自分の端末からVPNサーバーまで行って、そこから目的のサイトに向かいます。

サーバーが遠いほど経路が長くなり、Pingが増え、下り速度も落ちる、という単純な話です。

上の実測でも、同じExpressVPNで日本57Mbps、アメリカ27Mbpsと、距離だけで半分。

海外から日本のサービスを見るなら日本サーバー、日本から海外のサービスを見るなら目的地の国、それ以外の用途なら自分の現在地にいちばん近い国を選ぶのが基本です。

原因2:サーバーが混んでいる(夜に遅くなる主因)

同じサーバーに人が集中すると、1人あたりの速度が落ちます。

日本サーバーは、日本時間の夜と週末に海外在住者のアクセスが集まりやすく、昼は速いのに夜だけ遅い、という症状の大半はこれです。

各社のアプリにある「おすすめ」「最速」の表示は、混雑の少ないサーバーを自動で選ぶ仕組みなので、都市名を固定せずにそちらを使うと避けられます。

原因3:プロトコルが回線に合っていない

プロトコルは通信を暗号化して運ぶ方式で、方式によって速度がかなり違います。

各社が独自に作った軽い方式(ExpressVPNのLightway、NordVPNのNordLynx、SurfsharkやMillenVPNのWireGuard)が最速で、昔からあるOpenVPNは安定しているぶん遅めです。

アプリの設定が「自動」なら通常は最速の方式が選ばれますが、ホテルや会社のWi-Fiでは自動が安定重視のTCP方式に落ちて、そのまま遅くなっていることがあります。

原因4:元のインターネット回線が遅い

VPNは元の回線より速くはなりません。

ホテルのWi-Fi、モバイル回線、海外の集合住宅の回線は、夜になると回線そのものが混みます。

VPNをオフにして測っても遅ければ、VPNの設定をいじっても直らないので、回線の切り替え(Wi-Fi↔モバイル)や時間帯の変更で対処します。

原因5:端末とセキュリティソフトが邪魔をしている

ウイルス対策ソフトは、VPNの通信を一度ほどいて中身を調べようとするものがあり、その分だけ遅くなります。

古いパソコンやスマホでは、暗号化の処理自体が重く、CPUが張り付いて速度が出ないケースも珍しくありません。

VPNアプリを2つ以上入れている場合も、お互いのネットワーク設定を奪い合って遅くなるので、使わない方は消しておくのが無難です。

原因6:セキュリティソフト付属のVPNや無料VPNを使っている

ノートンやマカフィーに付いてくるVPN、無料のVPNは、サーバーの数が少なく、プロトコルも選べないため、どう設定しても速くなりません。

当サイトのレビューで確認した範囲では、筑波大学のVPN Gateは第三者の計測で速いサーバーでも10Mbps、遅いと1Mbps未満、VPNネコはApp Storeの利用者報告でも1Mbps前後です。

この型の「遅い」は設定では直らず、専業のVPNに変えるしかありません。

もっと詳しく:ノートン セキュアVPNの評判/マカフィーVPNの評判/VPN Gateの危険性/無料VPNと有料VPNの違い

原因7:MTU値が回線に合っていない

MTUは、1回に送れるデータの最大サイズです。

VPNは暗号化の分だけデータが膨らむので、端末のMTUが大きすぎるとデータが途中で分割され、再送が増えて遅くなります。

症状は「速度計測では数字が出るのに、特定のサイトだけ重い」「大きなファイルの転送だけ遅い」という形で出ます。

7つの中では出番が少ないので、他の対策を試したあとの最後に回してください。

効く順に試す5つの設定

体感の変化が大きい順に並べています。

1つ変えるごとに速度を測り直して、効果があった設定で止めてください。

設定1:サーバーを変える(同じ国の別都市→近隣国)

もっとも効くのがサーバーの変更です。

日本サーバーが遅いときは、まず東京→大阪のように同じ国の別都市、それでも駄目なら韓国や台湾のように近い国を試します。

ExpressVPNは接続画面の「…」から国名を検索し、都市を選べます。

ExpressVPNで接続先のサーバーを変える

NordVPNなら地図か左の国一覧、都市は国名の横の「…」から。

NordVPNで接続先のサーバーを変える

夜だけ遅い人は、都市を固定せずに「おすすめ」「最速」の表示から繋ぐと、混雑を避けられます。

設定2:プロトコルを最速のものに変える

サーバーを変えても遅いなら、プロトコルを各社の最速方式に固定します。

サービス設定の場所速度重視の選択
ExpressVPNオプション(設定)→プロトコルLightway UDP(駄目ならLightway TCP)
NordVPN設定→接続→VPNプロトコルNordLynx
Surfshark設定→VPN設定→プロトコルWireGuard
MillenVPN設定→接続WireGuard(無ければIKEv2)

ExpressVPNのPC版は、画面左上のメニューから「オプション」を開き、上の「プロトコル」タブで切り替えます。

ExpressVPNのプロトコル変更
ExpressVPNのプロトコル変更

スマホ版は右下の「オプション」→「設定」→「VPNプロトコル」で、Lightway UDP・Lightway TCP・IKEv2の3択です。

ExpressVPNのプロトコル変更(スマホ)

NordVPNのPC版は左下の設定マークから「接続」→「VPNプロトコル」で、NordLynx・OpenVPN UDP・OpenVPN TCPを切り替えます。

NordVPNのプロトコル変更
NordVPNのプロトコル変更

MillenVPNのPC版は左の設定マークから「接続」タブ、スマホ版は右下の設定マークからプロトコルを選びます。

MillenVPNのプロトコル変更

Surfsharkは「設定」→「VPN設定」→「プロトコル」でWireGuardを選ぶだけです。

UDP系で繋がらない回線(ホテル・会社)ではTCP系に戻す必要がありますが、その回線を離れたらUDP系に戻すのを忘れないでください。

設定3:スプリットトンネルで動画アプリだけVPNを通す

スプリットトンネルは、指定したアプリだけVPNを通し、残りは素の回線で通信させる機能です。

もっと詳しく:VPNのスプリットトンネル(スプリットトンネリング)とは【使えるVPNと設定方法】

TVerやNetflixのアプリだけVPNに通せば、裏で動くOSの更新やクラウド同期がVPNの帯域を食わなくなり、動画に回る速度が増えます。

  • ExpressVPN:「スプリットトンネリング」。Windows・Mac・Android・iOS(iOS 15以降)
  • NordVPN:「スプリットトンネリング」。Windows・Android(iOSは非対応)
  • Surfshark:「Bypasser」。Windows・Mac・Android・iOS

(出典:ExpressVPN サポート・How to use split tunneling on iOS/Surfshark・Bypasser)

VPNを通さないアプリは海外からのアクセス扱いになるので、日本限定のアプリはVPN側に残しておきます。

設定4:セキュリティソフトの例外にVPNを入れる/付属VPNをやめる

ウイルス対策ソフトの設定にある「例外」「除外」の一覧にVPNアプリを登録すると、通信の二重チェックが無くなります。

一時停止して速くなるかを確かめ、速くなるなら例外登録、変わらないなら元に戻す、の順です。

ノートンやマカフィーに付いてくるVPNを使っている人は、設定では直らないので、専業のVPNに切り替えます。

もっと詳しく:安いVPNおすすめ4選

設定5:MTU値を調整する

特定サイトやファイル転送だけ重い場合の最後の手段です。

Windowsは、管理者としてコマンドプロンプトを開き、まず現在の値を確認します。

netsh interface ipv4 show subinterfaces

使っている接続(「Wi-Fi」や「イーサネット」)の名前を確かめて、MTUを1400に変えます。

netsh interface ipv4 set subinterface "Wi-Fi" mtu=1400 store=persistent

効果が無ければ、同じコマンドで1500に戻せば元通りです。

Macは「システム設定」→「ネットワーク」→使っている接続の「詳細」→「ハードウェア」で、構成を「手動」にするとMTUの欄が出ます。

1400〜1450の間で試し、変化が無ければ「自動」に戻してください。

ルーター側のMTUは機種ごとに場所が違うので、メーカーのマニュアルで「MTU」を探します。

ケース別:夜だけ遅い・iPhoneだけ遅い・テレワークで遅い

夜だけ遅いときの見分け方

夜だけ遅いときは、VPNサーバーの混雑と、自分の回線の混雑の2つが重なっている可能性があります。

見分け方は、遅い時間帯にVPNをオフにして測ることです。

オフでも遅ければ現地の回線が混んでいて、これは海外の集合住宅やホテルでよくあります。

オンのときだけ遅ければサーバーの混雑なので、設定1の「おすすめ」「最速」から繋ぎ直します。

iPhoneだけ遅いとき

同じVPNでパソコンは速いのにiPhoneだけ遅い場合、原因はiPhone側の設定にあります。

  • 低電力モード:「設定」→「バッテリー」でオフ。オンだと裏の通信が絞られる
  • Wi-Fiアシスト:「設定」→「モバイル通信」でオフ。弱いWi-Fiとモバイル回線を行き来してVPNが張り直される
  • プロトコル:アプリの設定で「自動」がTCP系に落ちていないか確認し、Lightway UDPやWireGuardに固定
  • iOSとアプリの更新:iOSの大型更新のあとは、VPNアプリも最新版に

「VPNは常にオンにしておくべきか」もよく聞かれますが、速度の面ではオンのままで問題ありません。

設定が合っていれば日本サーバーで1割しか落ちないので、オフにするメリットより、切り忘れて海外IPのまま日本のサービスに弾かれる損の方が大きいからです。

もっと詳しく:VPNをオフにするとどうなる?

テレワークの社内VPNが遅いとき

会社から配られたVPN(FortiClientやCisco AnyConnectなど)が遅いのは、全社員の通信が会社の回線を経由する設計になっているためで、個人の設定では直せません。

この記事の対策は海外向けのVPNアプリが対象なので、社内VPNは情報システム部門に「何時ごろ、どの操作が遅いか」を伝えて相談してください。

速度で選ぶならどのVPNか

設定を全部試しても目安の30Mbpsに届かないなら、VPNサービス自体を変える段階です。

当サイトの実測では、日本サーバーの落ち幅がもっとも小さいのがExpressVPN、料金と速度のバランスならSurfshark、中国からの接続なら12VPXでした。

料金・サーバー数・同時接続台数を1対1で比べるならVPNサービス比較ツール、中国が主な滞在先なら中国で本当に使えるVPNおすすめ5選を参考にしてください。

4社とも初回契約から30日以内は全額返金なので、自分の回線で日本サーバーの速度を測ってから決められます。

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FAQ:よくある質問

VPNを使うと必ず遅くなりますか?

暗号化と経路の分だけ落ちますが、設定が合っていれば近いサーバーで1割前後です。

当サイトの実測では、元回線61MbpsでExpressVPNの日本サーバーが57Mbpsでした。

Google VPN(Pixel VPN)が遅いのはなぜですか?

接続先の国を選べず、自動で割り当てられたサーバーが遠かったり混んでいたりするためです。

Google One VPNは2024年6月に終了しているので、いま使えるのはPixel端末向けのVPNだけです。

もっと詳しく:Google One VPNの提供終了とPixel VPN

MillenVPNが遅いのですが、設定で直りますか?

設定1(サーバー変更)と設定2(WireGuardへの切り替え)で改善することが多いです。

当サイトの実測では日本サーバーでExpressVPNより2割ほど遅い程度なので、それ以上に遅いなら設定側を疑ってください。

もっと詳しく:MillenVPNの評判・実測レビュー

VPNが遅いのではなく、繋がらないときは?

原因の切り分け方が違うので、別の記事にまとめています。

もっと詳しく:VPNが繋がらない・すぐ切れるときの直し方

無料VPNを速くする方法はありますか?

サーバーが少なく混雑しているのが遅さの原因なので、設定では変わりません。

動画やWeb会議に使うなら、返金保証のある有料VPNを自分の回線で試す方が早いです。

まとめ

VPNが遅いときの手順
  • VPNオフ・オンで測る。目安は30Mbps、Netflixのフル HDなら5Mbps
  • 原因は7つ。当たりやすいのはサーバーの距離と混雑
  • 設定は効く順に、サーバー変更→プロトコル→スプリットトンネル→例外登録→MTU
  • 夜だけ遅いならオフでも測る。iPhoneだけ遅いなら低電力モードとWi-Fiアシスト
  • 付属VPN・無料VPNは設定で直らない。30日返金で専業VPNを試す

日本サーバーの速度がもっとも落ちにくかったのはで、当サイトでも海外からの動画視聴にいちばん使っています。

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